南丹地域のまちづくり

「南丹地域のまちづくり」が8月6日(土)8月7日(日)の両日、南丹市園部町大河内公民館を中心に開催され、16人が参加しました。人口減少が続く両地域ですが、エネルギッシュなまちづくり運動がすすめられています。

大西 一三さんのおはなし(概要)

 大河内は1970年代ナイキ基地反対運動が盛り上がり基地建設を許さなかった町です。

人口160人、55戸、農業42戸、森林41戸、人口減少が進んでいます。

  ここに、農家組合が主体となって、太陽光、風力、水力を活用した自然エネルギーを活用できないかと3年前に、大河内自然エネルギー研究会(OEP)を立ち上げました。大河内の潜在エネルギー量を調査し、1912年には独自の小水力発電を保有していたことも知り確信を深めました。

 2013年にはOEPで小水力発電を開始、そして2014年には太陽光発電を始めました。まずは大西さん自らが事業者となって、大河内第3発電所を設置。採算が十分とれることを証明して現在10か所で太陽光発電をしています。関電に売電しているとはいえ、大河内の電力需要量を十分賄えるようになっています。

  大河内生産森林組合所有の土地を整備し、太陽光発電を行う希望者(大河内住民)に区画ごとに土地を貸し、事業者は太陽光パネルなどを設置し、関西電力への売電で利益を得る仕組みです。

 小水力はらせん水車を農業用水路に設置しています。らせん水車の製造を西本梅の業者に作ってもらいました。農繁期には撤退する必要があるため限られた利用となっていますが、電柵等に利用できるよう広げていきたい。

 風力は南丹市園部町若森の共立機工で作られているレンズ風車の活用を目指して調査中です。

 魅力ある農村の創造は

1 自立した農村の形成

2 地産地消のエネルギーと農産物

3 都市との交流。人口減少に歯止め。空家対策

4 仕事場づくり

です。

 高浜、大飯原発から50km。心安らぐ安心・安全のまちをと一層自然エネルギーの活用に取り組んでい

くつもりです。

原田 久さんのお話し(概要)

天引地域は人口177名、うち65歳以上が43%、跡取りがむらを去り、高齢者の独居や高齢者だけの世帯も増加しています。

 このような中で何とかしなければという思いが「むら」の日常会話の話題に上るようになっていました。

 そこで2012年9月2日「天引区の活性化と未来を考える会」を立ち上げました。

事務局を作り、運営の原則は◎自由に発言する◎人の発言はけなさない◎「今まではこうだった」という前例に囚われ過ぎない◎すぐに実現できなくても夢を語る です。

3年間で取り組んできたこと

◇自分たちの「むら」を歩き、調査し「むら」の価値を再発見するとりくみ

天引再発見マップ、写真集「大椋とほたるの里 あまびき」の制作など作成する中で地域の良さを再発見。

文化財調査なども進め、間伐材を使った椅子の制作や、炭焼き窯の復活を行い炭は商品化されています。

◇「むら」の人たちの絆を深め、自己肯定感、達成感を味わう取り組み

ほたるコンサートにはむら外の人も協力自主的な屋台も広がりました。京都府の「明日の京都村づくり」事業を活用して開設した「天引むくむく市」はお年寄りに生きがいを与え、交流を広げる場となりました。事務局では

月間「天引元気ニュース」を発行しています。

◇むらの歴史や文化を発掘し、継承し、大切にする取り組み

天引音頭や松明上げ(送り火)の復活。「神楽」や「人形浄瑠璃」など「むら」祭の再生など

◇むらの地域資源を掘り起こし、商品化する取り組み

「天引むくむく市」炭焼き窯とともに、廃道を利用したヒルクライムを開始。クラシックカーが集結します。

◇むらの中で今何が取り組まれ、どんな方向に進もうとしているのかをみんなが知る取り組み

◇むらの生活基盤を強化し、次世代につなぐとりくみ

◇むらの外の人たちとつながる取り組み

天引出身者による応援団会議、HPの開設、イヴェント出演。地域外青年の組織によるイヴェント応援など

◇情報を発信する取り組み

HPとフェイスブックの開設、マスコミへの発信。(HP:天引活性化委員会で検索/フェイスブック:「天引」で検索

◇行政施策を積極的に活用した取り組み

各種補助金のほか「ふるさと」納税制度の積極的活用

これまでの取り組みの到達点

これらの取り組みの中で「むら」の人たちの意識にも変化がみられるようになり、活性化に向けた組織的な取

り組みが進むようになってきています。そしてみんなの思いが共有されるようになってきています。

現地視察と交流会

それぞれの方の報告を聞いたうえで現地も視察。夜の交流会でもさらに交流を深めてふたつの貴重な報告を

深めることができ、充実した研究会になりました。

  

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