宮津・与謝地域で持続可能なまちづくりに関わっている人たちの学習交流集会が宮津市れきしの館で開催されました。
最初に岡田知弘京都大学教授を講師にして学習「持続可能な地域づくりをめざして」
そして、地域でがんばっている人たちから実践報告がありました。
耕作者のいない農地を守ろうと結成。町役場、農協からも1名ずつ参加。耕作して伊根町出身者に米・野菜を届ける「ふるさと産直」や、補助金によって購入した畦つけ機を活用して「荒起こし」などの作業の委託を請け負っている。また蕎麦の栽培をし「蕎麦まつり」などを開催。草刈りなど膨大な作業があるが、一部の役員の肩に掛かっているのが悩み。
1955年京都府農業会議が府下一斉に策定を提唱した「村づくり計画」を1年あまりの徹底した議論で策定。住民の絆を深めるため、「上宮津祭り」「蛇綱祭り」「夏祭り」「滝祭り」の開催。農地と農業を守り育てるため、中山間地地域等直接支払制度交付金を活用。今福営農組合で荒廃防止のために直接農地を管理、「農産加工グループ」「野菜生産組合」などを立ち上げている。又、埋もれていた「今福の滝」を住民総出で整備「今福元気村・ふれあい滝祭り」を開催して、宮津市外からもたくさん人が訪れるようになった。
住み続けられるよい町を作ることを目的としたNPO。2009年度決算額約3600万。障害者自立支援事業所として児童デイサービスや居宅介護などを行っている。又、森林保全のため竹炭を生産。販売もしている。町の町づくり補助金。府の地域力再生プロジェクト支援事業、緊急雇用対策事業などを活用している。
ミップルで土日に朝市を開催。キノコをと呼びかけられて参加した朝市だが、野田川町の耕作面積の20%を占める大型農家の稲作集団ビッグファーマーがが撤退してしまい、野菜の調達をすることに。近所の農家に応援を頼み徐々に出品を申し込んでくる人も増えている。しかし毎週ある程度の品揃えをすることは大変です。
高齢者の声に応え惣菜の販売店を開店。地産地消にこだわり、必要な数量だけ購入できるお惣菜は人気があります。
手作りにこだわる小さな食品加工会社を設立。地元の漁師のおばさんなどのアドバイスが生かされた小アジの甘露煮が宮津ロイヤルホテルで飛ぶように売れています。
2006年、宮津市が「まごころ月市」を始め好評。余り物を加工品にしてはと世屋ののおばあちゃん達に相談。粟餅が生まれる。売り上げを手にしたおばあさんの「これで将来に希望が持てた」との声。粟の作付け面積も増やし、技術の伝承のために「世屋加工グループ」を作った。「月市」はテント張りから常設の直売所になった。
世屋地区では公共交通機関がまったく無い地域があり市に要望し聞き取りの調査が集会所でもたれた。このなかで、交通問題の他に孤立して寂しいお年寄りの姿が浮かび上がり、落語会「婆爺ニア演芸会」を府や市の補助も受けて開催した。
アレルギーの少ない「安心安全な野菜」を小規模多品種で作る青木菜園や、伊根の仕事おこし、地元産品の「いーわーね」の活動が報告されました
その後の意見交換の中では、地産地消で地元ホテルに納入する際問題となってくる農産物単価と小規模農家の連携をどう作るか。 元気なお年寄りで支えているまちづくりにどう若者を定着させるか。市役所には若い優秀な人材が100人いる。事務処理は4時まででに片づけて、以降は地元のために働いてもらえないか。などの意見も出ました。
地労協からは公契約や住宅改修助成金制度での活動を紹介。住宅改修助成制度には市も商工会議所も高い評価。(以前は個人の資産形成への補助金を言って否定的だったが)
また、商品開発への専門機関の支援や、販売面では苦手な地域振興公社への公的機関の支援など行政への期待も多く語られました。(事務局)