林業で生活できる賃金・・・ 画期的な日吉町森林組合の実践

 日本の山林は、国土の7割近くを占 め、木材の生産、水源涵養、生物多様 性の保全、二酸化炭素の吸収等、暮ら しの基礎を支える機能を期待されなが ら、「林業では採算がとれない」とし てその多くが荒れ放題になっていま す。しかし、南丹市の日吉町森林組合 が、十数人の職員に「メシの食える賃 金」を払いながら立派に経営している

 と聞いて、視察を企画しました。

  企画したのは、ふるさと再生京都懇 談会と京都府有害鳥獣問題研究会。事 前学習として、10月に林業の現状、 課題、展望について学習と情報交流を 行いました。

 

 本番の視察は、11月7日、参加者 23名。日吉町森林組合の実践を中心 的に担ってきた湯浅副組合長の説明を 聞き、大型機械による作業の現場も見

 せて頂きました。話の一部と、参加者 の感想を紹介します。

 <湯浅副組合長のお話から>

 ・森林組合は、町内約10,000ヘ クタールの人工林の98%を管理して いる。

 ・山林の現状は、ほとんどが戦後の植 林で育成段階。従って、管理は主に間 伐とそれに伴う林道の開設など。

 ・20年ほど前、一筆毎に、地権者立 ち会いのもと、山で仕事をした事のあ る人の協力も得て境界を確定。

・施行に当たっては、大型機械が効率 的に使えるよう団地を設定し、山林所 有者に対し一筆毎の「施業プラン」を 提示。施業が終われば、写真付きで施 業内容、返却額等を報告。

 ・組合で働く職員は、正社員14名で Iターン。平均年齢36歳、年収は約 500万円。赤字を出したことは無く 約1000万円の黒字。

 ・府内のどこでも、工夫すれば森林組 合によるこのような経営は可能。

 <参加者の感想>

 ・正に百聞は一見にしかず。補助金が らみとはいえ、暮らしていける給料を 払いながら持続可能な林業を実現して いることは素晴らしい。

 ・地主参加の道、自伐林業の道はない のか、地域全体をさらに元気にする方 策も課題では。

 ・シカ被害で幼樹が育たない事は、長 期的には大問題。今後の大きな課題。

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